しあわせの径~本とアートと音楽と

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清流のような留まらない爽やかさ「サバイバー 60日間の大統領」を観ました

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韓国ドラマ「サバイバー 60日間の大統領」NETFLIXで見終わりました。

ビデオニュース・ドットコムの神保哲生のおすすめで見始めたのですが、大きくて重い問題を清流のような留まらないさわやかさで表現する作りが素晴らしい立派なドラマでした。

このドラマは、キーファー・サザーランド主演の米国ドラマ「サバイバー 宿命の大統領」のリメイクですが、神保哲生が韓国ドラマの方が素晴らしい出来だというので見始めたのでした。

国会議事堂で起きた爆破テロで大統領らが亡くなり、政治に興味のないパク環境長官に60日間の大統領権限が託されるところから物語は始まります。

パク大統領代行は大学の教授で、選挙で選ばれていない民間の閣僚として政権にいたのですが、大統領もほかの閣僚もテロで亡くなったので60日間の大統領代行の任が回ってきたのでした。

パク代行は環境問題の専門家ですが、政治の素人ですので、大統領府(青瓦台)のスタッフの協力を得て大統領職に当たります。

大統領などがテロで亡くなったわけですから、韓国全土は非常事態というほぼ有事のような状況下ですから、次々と大統領には難題が持ち上がります。その波乱の60日間の政治ドラマでありながら、人間ドラマの要素が強い物語でした。

全16エピソードで、1話が1時間10分ほどの長さなのですが、弛みのない緊張感と随所に現れる若い青瓦台スタッフのユーモアがないまぜになって長さを感じさせないものでした。

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とりわけ、青瓦台の若い二人のスタッフ(画像の左のふたり)は、まるで「スターウォーズ」のロボットC-3POR2-D2のようにコミカルで楽しい二人でした。(もともとは黒澤明の「隠し砦の三悪人」の太平(千秋実)と又七(藤原釜足)がモデルです。)

見るのは1日2話までと決めていたのですが、続きが見たいという妻を毎度説得していました。

主人公のパク代行は、いわゆる手あかのついた政治家ではないので、国民目線で国内の混乱を解消・解決しようとする姿勢が視聴者に感動を呼ぶと思います。

日本国内では韓国製のメロ・ドラマが人気なのでしょうか、このドラマは韓国では人気のドラマだったようです。

わが国とは政治体制が違う韓国のフィクションで、最終話までミステリー&サスペンスの要素が持続するのですが、私がラストで感動するのはドラマ全体への喝さいと現実の日本の政治家への不信が合わさったものでした。我が家の最終話での涙指数は100でした。

多くの人に見てもらいたいと思います。

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