藤井聡太がデビューして間もない頃、将棋の8つのタイトル保持者は8人で一つずつシェアしていました。
上の画像は、その当時に日本将棋連盟が限定発売したクリアファイルですが、当時のタイトル保持者8人は左から
棋聖 豊島将之(33)
棋王 渡辺明(39)
王位 菅井竜也(31)
名人 佐藤天彦(35)
竜王 羽生善治(52)
叡王 高見泰地(30)
王座 中村太地(35)
王将 久保利明(47)
となっています(年齢は現時点。これ皆映りも良く、いいファイルですね)。
この5年前の群雄割拠の時代に、今後天下統一するのは誰か?と問われたら、将棋ファンならずとも、それは藤井聡太(21)だと答えたと思うのですが、早くも現時点でその八冠のうち七冠を藤井が保持しています。
当時のタイトルホルダーも、藤井聡太の足音が近づいてくるのを肌に感じながら戦っていたと想像できます。
ということで、昨日、藤井聡太七冠が、まだ手にしていない「王座」のタイトル戦挑戦者になりました。
昨日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われた、第71期王座挑戦者決定戦で豊島将之九段に勝利し、はじめて王座戦の挑戦者に名乗りを上げました。
昨日の一戦は、振り駒(対局の先手後手を決める方法)の結果、藤井が先番となり、最近の先番の勝率が9割越え(2021年度以降74勝5敗 勝率0.937)の藤井としては幸先のいい先番ゲットでした。
しかし、戦況は一進一退を繰り広げ、終盤にはそれまで優勢だった藤井が逆転されるところまで豊島に詰め寄られました。
夕食後のわが家のテレビに映し出された藤井苦戦のライブ放送を見ながら、
「こういう苦しい戦いを勝ち抜いての真の八冠や~」などと妻に話しかけながら固唾をのんでいました。
その後手が進んで、お互い持ち時間を使い果たし1分将棋が長く続いた結果、AIが示す手順通りに指し続けられた藤井七冠が159手で勝ちを収めました。
藤井にとっては、毎年相性が悪かった王座戦で、5年前の66期に初出場した際の本戦でのベスト8(敗退)が最高成績で、以降ベスト16(すべて敗退)が最高成績でした。
今年度は、本戦トーナメントを苦しみながら勝ち抜き、ようやくタイトル挑戦者になり、「八冠」同時制覇にあと一歩のところまでまでたどり着きました。
第71期王座戦、永瀬拓矢王座(30)と藤井聡太のタイトル戦は、8月31日から秦野市を皮切りに始まります。
お楽しみはこれからだ!