
2025年1月以降に私の書評本ブログに登場した回数(多いもの順)別の一覧をご紹介します。
当ブログでは毎週日曜日、週刊誌や新聞、月刊誌など19媒体の書評に取り上げられた書籍を紹介していて、今回はその掲載回数が5回以上の書籍を全53冊を以下に紹介します。
メディアの書評欄に5回以上も取り上げられる書籍って、いまを代表する著者のものか、話題性に富んだ優れた書籍だということなのでしょうが、いずれにせよライターにとっては書評に掲載されることは素晴らしいことなんだと思います。書店では新聞の書評欄を参考に平積みしたり、図書館も折り紙付きの書籍として取り揃えてくれますでしょうしね。
1月以降もっとも多く登場したのが、鈴木俊貴著「僕には鳥の言葉がわかる」で、実に15の媒体がこの本を取り上げています。YouTubeでも取り上げられていましたので、いまもっとも話題の本・著者のようです。
正直、私はあまり興味がわかなかった本だったのですが、こうも話題になると読んでみようと今図書館に予約中です。
最近読了した本が「対馬の海に沈む」というノンフィクションですが、2024年の開高健ノンフィクション賞を受賞したのと、何よりも各メディアの書評コーナーに多く掲載された(手元データで11回登場)ことが私のこの本を読む動機づけになりました。
とは言え、内容についてはほぼ一切と言っていいほど情報を持たないで読み始めますので、とても新鮮で刺激的な出会いとなります。そして、ほぼ間違いなく「良き出会い」となります。
残りの人生のカウントダウンが始まっている年齢ですし速読も出来ませんので、巷のベストセラーなど気に留めずに、書評に取り上げられた回数や自分の嗅覚(著者や自分の好きな分野)や何かの受賞作品を基準に優先順に本を選ぶと、良い読書時間が授かることになります。
当然に、ヘイト本や無責任な自己啓発本も書評欄にはほとんど登場しませんし、各媒体は書評委員や担当記者を中心に、著者や出版社の偏りも排除して書評本を選択しているようです。
たとえば、朝日新聞では著者の偏りをなくすために原則一年以内に同じ著者の書籍を複数回掲載しないそうですし、同じく、各メディアは出来る限り出版社のバランスも考慮しているようです。
ということで、前置きが長くなりましたが、きっといい出会いがあるはずの書籍を書評掲載回数の多い順に下のまとめましたので読書のガイドとして参考になさってください。
書評に掲載された回数別書籍一覧(書名 著者 出版社 税込価格 発売日)
◆15回 1冊
僕には鳥の言葉がわかる 鈴木俊貴 小学館 1,870 2025/1/23
◆11回 1冊
対馬の海に沈む 窪田新之助 集英社 2,310 2024/12/5
◆10回 1冊
ことばの番人 髙橋秀実 集英社インターナショナル 1,980 2024/9/26
◆9回 4冊
センスの哲学 千葉雅也 文藝春秋 1,760 2024/4/5
よむよむかたる 朝倉かすみ 文藝春秋 1,870 2024/9/19
透析を止めた日 堀川惠子 講談社 1,980 2024/11/14
PRIZE―プライズ― 村山由佳 文藝春秋 2,200 2025/1/8
◆8回 3冊
就職氷河期世代 データで読み解く所得・家族形成・格差 近藤絢子 中公新書 968 2024/10/21
ミスター・チームリーダー 石田夏穂 新潮社 1,650 2024/11/20
C線上のアリア 湊かなえ 朝日新聞出版 1,870 2025/2/7
◆7回 4冊
積ん読の本 石井千湖 主婦と生活社 1,694 2024/10/1
さかさ星 貴志祐介 KADOKAWA 2,420 2024/10/2
恋とか愛とかやさしさなら 一穂ミチ 小学館 1,760 2024/10/30
地図なき山 日高山脈49日漂泊行 角幡唯介 新潮社 2,310 2024/11/20
◆6回 14冊
神と人と言葉と 評伝・立花隆 武田徹 中央公論新社 2,750 2024/6/7
難問の多い料理店 結城真一郎 集英社 1,870 2024/6/26
大使とその妻(上・下) 水村美苗 新潮社 各2,200 2024/9/26
生殖記 朝井リョウ 小学館 1,870 2024/10/2
ナチュラルボーンチキン 金原ひとみ 河出書房新社 1,760 2024/10/3
富士山 平野啓一郎 新潮社 1,870 2024/10/17
セルフィの死 本谷有紀子 新潮社 1,870 2024/12/18
昭和天皇の敗北 日本国憲法 第一条をめぐる闘い 小宮京 中公選書 2,200 2025/1/8
楽園の楽園 伊坂幸太郎 中央公論新社 1,650 2025/1/22
ザ・ルーム・ネクスト・ドア シーグリッド・ヌーネス 早川書房 2,420 2025/1/23
月とアマリリス 町田そのこ 小学館 1,870 2025/2/27
逃亡者は北へ向かう 柚月裕子 新潮社 2,090 2025/2/27
やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく 梯久美子 文春文庫 770 2025/3/5
世界99(上・下 )村田沙耶香 集英社 各2,420 2025/3/5
◆5回 25冊
マザー 乃南アサ 講談社 1,980 2024/8/28
イッツ・ダ・ボム 井上先斗 文藝春秋 1,650 2024/9/10
コード・ブッダ 機械仏教史縁起 円城塔 文藝春秋 2,200 2024/9/11
中国ぎらいのための中国史 安田峰俊 PHP新書 1,100 2024/9/18
藍を継ぐ海 伊与原新 新潮社 1,760 2024/9/26
楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集 ルシア・ベルリン 講談社 2,860 2024/9/26
耳に棲むもの 小川洋子 講談社 1,980 2024/10/10
家父長制の起源 男たちはいかにして支配者になったのか アンジェラ・サイニー 集英社 2,530 2024/10/25
小説 野﨑まど 講談社 2,145 2024/11/20
科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線 中室牧子 ダイヤモンド社 1,980 2024/12/11
エッシャー完全解読 なぜ不可能が可能に見えるのか 近藤滋 みすず書房 2,970 2024/12/12
アーベド・サラーマの人生のある一日 パレスチナの物語 ネイサン・スロール 筑摩書房 2,640 2025/1/10
謎の香りはパン屋から 土屋うさぎ 宝島社 1,650 2025/1/10
ゲーテはすべてを言った 鈴木結生 朝日新聞出版 1,760 ⑤ 2025/1/15
酒を主食とする人々 エチオピアの科学的秘境を旅する 高野秀行 本の雑誌社 1,980 2025/1/22
遠くまで歩く 柴崎友香 中央公論新社 2,090 2025/1/22
目には目を 新川帆立 KADOKAWA 1,870 2025/1/31
熊はどこにいるの 木村紅美 河出書房新社 1,980 2025/2/6
日本経済の死角 収奪的システムを解き明かす 河野龍太郎 ちくま新書 1,034 2025/2/7
ひのえうま 江戸から令和の迷信と日本社会 吉川徹 光文社新書 990 2025/2/19
テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する ヤニス・バルファキス 集英社 1,980 2025/2/26
問題。以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい 早見和真 朝日新聞出版 1,760 2025/3/7
ブレイクショットの軌跡 逢坂冬馬 早川書房 2,310 2025/3/12
天使も踏むを畏れるところ(上・下) 松家仁之 新潮社 各2,970 2025/3/26
ありか 瀬尾まい子 水鈴社 1,980 2025/4/18
以上
書評掲載媒体;週刊誌9誌(サンデー毎日、女性自身、女性セブン、週刊ポスト、週刊現代、週刊新潮、週刊文春、エコノミスト、東洋経済)、新聞4紙(朝日、毎日、読売、日経)、月刊誌等6誌「クロワッサン」「ダ・ヴィンチ」「LEE」「サライ」「婦人公論」「PEN」全19媒体
