しあわせの径~本とアートと音楽と

読書、アート、音楽、映画・ドラマ・スポーツなどについてさくっと語ります

今週 書評で取り上げられた本(12/20~12/26 週刊10誌&朝日新聞)全53冊

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毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。今が旬の逸品といえるおすすめ品です。書評の内容については各誌をご覧ください。

今週の書評本掲載された媒体タイトル・著者・出版社・税込価格)

週刊朝日「週刊図書館」: 12/31 号 6 冊 
あなたに安全な人 木村紅美 河出書房新社 1,837
あの春がゆき この夏がきて 乙川優三郎 徳間書店 1,650
やさしくない国ニッポンの政治経済学 日本人は困っている人を助けないのか 田中世紀 講談社選書メチエ 1,100
詩とは何か 吉増剛造 講談社現代新書 1,210
その農地、私が買います 高橋さん家の次女の高橋久美子 ミシマ社 1,870
渡辺てる子の放浪記 林克明 同時代社 1,100

サンデー毎日「SUNDAY・LIBRARY」: 1/2・1/9 号 9 冊 
ラジオ報道の現場から 声を上げる、声を届ける 澤田大樹 亜紀書房 1,650
推しエコノミー「仮想一等地」が変えるエンタメの未来 中山淳雄 日経BP 1,980
日本酒テイスティング カップ酒の逆襲編 北原康行 日経プレミアシリーズ 1,045
『ローリング・ストーン』の時代 サブカルチャー帝国をつくった男 ジョー・ヘイガン 河出書房新社 7,260
古本マニア採集帖 南陀楼綾繁 皓星社 2,200
サンタクロースの贈物 クリスマス×ミステリーアンソロジー 塚本やすし毒蝮三太夫 ニコモ 1,650
ワクチンの噂 どう広まり、なぜいつまでも消えないのか ハイジ・J・ラーソン みすず書房 3,740
サンタクロースの贈物 クリスマス×ミステリーアンソロジー 新保博久 河出文庫 1,089
北条氏の時代 本郷和人 文春新書 990

女性自身「今週の本」: 1/4/・1/11 号 4 冊 
闇祓 辻村深月 KADOKAWA 1,870
明け方の空 前田敦子 宝島社 1,540
夜が明ける 西加奈子 新潮社 2,035
人生を変えた韓国ドラマ 2016~2021 藤脇邦夫 光文社 1,320

女性セブン「セブンズライブラリー」: (今週は休刊) 

週刊現代「日本一の書評」: 12/25・1/1 号 7 冊 
フェイクフィクション 誉田哲也 集英社 1,870
ボクもたまにはがんになる 三谷幸喜 幻冬舎 1,430
黙約のメス 本城雅人 新潮社 2,420
柔術狂時代 20世紀初頭アメリカにおける柔術ブームとその周辺 藪耕太郎 朝日新聞出版 1,870
四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼 上原善広 KADOKAWA 1,980
まだ見ぬ敵はそこにいる ロンドン警視庁麻薬取締独立捜査班 ジェフリー・アーチャー ハーパーBOOKS 1,060
子ども介護者 ヤングケアラーの現実と社会の壁 濱島淑惠 角川新書 990

週刊ポスト「ポスト・ブック・レビュー」: 1/1・1/7 号 1 冊 
偽装同盟 佐々木譲 集英社 1,980

週刊新潮「Bookwormの読書万巻」: 12/30・1/6 号 5 冊 
平成のヒット曲 柴那典 新潮新書 946
老人支配国家 日本の危機 エマニュエル・トッド 文春新書 935
ヒトラー 虚像の独裁者 芝健介 岩波新書 1,276
デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える 堤未果 NHK出版新書 968
ヒトの壁 養老孟司 新潮新書 858

週刊文春「文春図書館」: 12/30・1/6 号  (書評はお休み)

週刊エコノミスト「Book Review」: 12/28・1/4 号 6 冊 
21世紀のロンバード街―最後のディ-ラーとしての中央銀行 ペリー・メーリング 東洋経済新報社 2,640
現代アメリカ政治経済入門 河﨑信樹, 河音琢郎他 ミネルヴァ書房 3,080
世界「失敗」製品図鑑「攻めた失敗」20例でわかる成功への近道 荒木博行 日経BP 1,980
金融庁戦記 企業監視官・佐々木清隆の事件簿 大鹿靖明 講談社 1,980
金融化の世界史 大衆消費社会からGAFAの時代へ 玉木俊明 ちくま新書 924
インド残酷物語 世界一たくましい民 池亀彩 集英社新書 968

週刊東洋経済「話題の本」: 12/25・1/1 号 冊 (書評はお休み)

朝日新聞: 12/25 日 15 冊 
〇書評委員19人の「今年の3点」から抜粋
批評の教室 チョウのように読み、ハチのように書く 北村紗衣 ちくま新書 902
家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像 インベカヲリ 角川書店 1,870
旅する練習 乗代雄介 講談社 1,550
嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか 鈴木忠平 文藝春秋 2,090
ばにらさま 山本文緒 文藝春秋 1,540
天路 リービ英雄 講談社 1,870
長い一日 滝口悠生 講談社 2,475
学校、行かなきゃいけないの? これからの不登校ガイド (14歳の世渡り術) 雨宮処凛 河出書房新社 1,540
権力は腐敗する 前川喜平 毎日新聞出版 1,760
東京の生活史 岸政彦 筑摩書房 4,620
一度きりの大泉の話 萩尾望都 河出書房新社 1,980
メルケル 世界一の宰相 カティ・マートン 文藝春秋 2,475
星新一の思想 予見・冷笑・賢慮のひと 浅羽通明 筑摩選書 2,200
クララとお日さま カズオ・イシグロ 早川書房 2,750
やさしい猫 中島京子 中央公論新社 2,090

以上

 

私を育ててくれた60年代のアメリカ製アニメーション

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アニメ「ヒカルの碁」全75話、すべて見終わりました。囲碁は打ちませんし、ルールも将棋ほど詳しくありませんが、井山裕太囲碁を解説付きで見る機会は多いので、「ヒカルの碁」、長かったですが、退屈することもなくとても楽しめました。

ちょうど20年前に大ブームが起こり、2001年10月10日から2003年3月26日にかけてテレビでアニメ「ヒカルの碁」が放送されたようでした。

当時は全く見る機会がなかったのですが、まさか20年後にそれをすべて見るようなことになるとは夢にも思いませんでした。ブームになったのも頷ける内容でした。

私の小4の時にテレビアニメ「鉄腕アトム」が放送開始となりましたが、「科学の子」ではなかった私はアトムにあまりなじめませんでした。それ以降の日本製のアニメにもあまりなじめない子どもでしたが、その理由のひとつが判明しました。

もっと幼い時に、アメリカ製アニメに親しみ過ぎていたから、遅れてきた日本製アニメにあまり親しめなかったと思われます。

わが家は1960年(私小1)にはテレビだけはある家庭でしたので、外国ドラマや外国製アニメにどっぷりと浸かっていました。

ということで、私を楽しませ育ててくれたアメリカ製アニメを、日本のテレビへの登場順でご紹介したいと思います。

 

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珍犬ハックル

「珍犬ハックル」は、1959年からの放送。なかなかの仕事ができるハックル(警察官)だったような気がします。大好きでした。

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マイティ・マウス

「マイティ・マウス」ももっとも初期に見ていたアニメーションで、ものすごいスピード感で自由に空を飛べるので、スーパーマンのようなネズミのマイティ・マウスは無敵でした・私の最初のヒーローでした。

 

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ポパイ

ポパイも同じくもっとも初期の番組で、いつもオリーブにちょっかいを出すブルートがポパイにコテンパンにされるというお約束のワンパターン。なのに毎回楽しいのはなぜだったんでしょう。

 

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早射ちマック

1960年頃放送の「早打ちマック」は、馬の保安官が主人公。私の西部劇デビュー作品でした。

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原始家族フリントストーン

「原始家族フリントストーン」は「恐竜家族」というタイトルで1961年頃から放送されました。仲のよいお隣同志の原始家族のファミリードラマでした。他のアニメも同様ですが、この頃から声優たちの声の演技が素晴らしいもので、子どもたちが楽しめた要素は楽しい声の演出にもありました。

 

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とびだせフィリックス

「フィリックス」は、1963年からお目見え。平日の夕方に5分間放送される短編アニメでした。いまだに有名なキャラクターです。

 

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ヘッケルとジャッケル

同じく1963年の「ヘッケルとジャッケル」。二羽のカラスが主人公だと思っていたのですが、実は彼らはカササギだったようです。このカササギがワルさばかりを繰り返す、教育上よろしくない内容だったように思いますが、痛快なまでに愉しかったのでした。

そのほか、さまざまなキャラクターが短編アニメで登場する「バッグスバニー・ショー」が、私にとってまさにバラエティとの出会いだったような気がします。ちなみにバッグス・バニーの声は黒柳徹子が演じていました。

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バッグス・バニー・ショー

 

松田青子のエッセイ「自分で名付ける」を読みました◎

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自分で名付ける  松田 青子   集英社

1年ほど前、2020年の「TIMESが選ぶ今年の必読書100冊」のなかに、日本の女性作家4人の作品が選ばれていて、その中のひとり松田青子(まつだ あおこ)という作家を初めて知る。

そして、先だっては「おばちゃんたちのいるところ」の英訳版が、「世界幻想文学大賞」の短編集部門で受賞したという快挙の報せ。
https://digital.asahi.com/articles/ASPC86DWZPC8UCLV011.html

本書「自分で名付ける」は、著者が妊娠時から出産して子育てに至るまでの自らの経験に基づいたエッセイ。妊娠、出産、子育てにまつわる日本の社会や家庭や生活のシステム全般について綴られている。軽く毒づいている。

読み始めてしばらくして、68歳男が読むにはどうなんだ?と思いながらページをめくっていたのだが、そのうちに初読み作家の魅力ある文章に付き合っていた。

本書全体を覆う関西人特有の毒を持つユーモアも、私にはとても心地よく響いた。

実母が付きっきりで子育てを全面サポートしてくれるし(この著者のお母さんがスーパーすぎて羨ましすぎる)、10歳年下のパートナーもまずまずの協力者。そして、文筆業である本人は職業人だけど通勤が不要な在宅仕事人だから、3人体制での子育ての環境はかなり恵まれているなとは思うのだが、エッセイに仕立ててみると細かいところに棲息する「あるある」な不条理を見つけ出せるのだった。

下に貼り付けた本書の目次でわかるように、妊娠からはじまってベイビーが2歳を過ぎるまでのトータル3年間の育児の気付きが、本書に詰まっている。

とかくこの国での子育ては面倒臭いことが多いのだけど、グッズの紹介など子育て中のお役立ち情報も含ませていて親切だ。

育児エッセイとして、いまを生きるためのエッセイとして、老若男女に関係なくはないことばかりが詰まっているので、ぜひ楽しんでいただきたい読み物だった。

松田青子、次は小説を読むことにする。


「自分で名付ける」 目次
1章 「妊婦」になる
2章 「無痛分娩でお願いします」
3章 「つわり」というわけのわからないもの
4章 「理想の母親像」とゾンビたち
5章 「妊娠線」は妊娠中にいれたタトゥー
6章 「母乳」、「液体ミルク」、「マザーズバッグ」
7章 「ワンオペ」がこわい
8章 「うるさくないね、かわいいね」
9章 「ベビーカーどうですかねえ」
10章 「名前」を付ける
11章 「電車」と「料理」、どっちも好き
12章 「保護する者でございます」

 

今週 書評で取り上げられた本(12/13~12/19 週刊10誌&朝日新聞)全99冊

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毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。今が旬の逸品といえるおすすめ品です。書評の内容については各誌をご覧ください。

今週の書評本掲載された媒体タイトル・著者・出版社・税込価格)

週刊朝日「週刊図書館」: 12/24 号 6 冊 
ゆるめる準備 場にいい流れをつくる45のヒント 川田裕美 朝日新聞出版 1,540
サーカスから来た執達吏 夕木春央 講談社 1,925
国史とつなげて学ぶ 日本全史 岡本隆司 東洋経済新報社 1,760
イルカと心は通じるか 海獣学者の孤軍奮闘記 村山司 新潮新書 858
プロ野球オーナーたちの日米開戦 山際康之 文藝春秋 1,760
筑紫哲也NEWS23』とその時代 金平茂紀 講談社 2,200

サンデー毎日「SUNDAY・LIBRARY」: 12/26 号 9 冊 
江戸・ザ・マニア 浅生ハルミン 淡交社 1,980
日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界 国立国語研究所幻冬舎新書 1,012
江戸衣装図絵 武士と町人 菊地ひと美 ちくま文庫 1,045
マンモスの抜け殻 相場英雄 文藝春秋 1,980
デンデケ・アンコール 芦原すなお 作品社 2,970
中野のお父さんの快刀乱麻 北村薫 文藝春秋 1,705
神秘の夜の旅 越知保夫とその時代 若松英輔 亜紀書房 1,980
私はいったい、何と闘っているのか つぶやきシロー 小学館文庫 792
はじめての考古学 松木武彦 ちくまプリマー新書 968

女性自身「今週の本」: 12/28 号 4 冊 
ルーティーンズ 長嶋有 講談社 1,650
フェイク広告の巨匠 牧野楠葉 幻冬舎 1,430
月夜の森の梟 小池真理子 朝日新聞出版 1,320
ミルクとコロナ 白岩玄山崎ナオコーラ 河出書房新社 1,562

女性セブン「セブンズライブラリー」: 11/6・1/13 号

特集「私が選ぶ3冊2021」のため書評はお休み

週刊現代「日本一の書評」: (今週は休刊)

週刊ポスト「ポスト・ブック・レビュー」: 12/24 号 10 冊 
彼女が最後に見たものは まさきとしか 小学館文庫 858
ベースボールと日本占領 谷川 建司 京都大学学術出版会 2,200
コロナ後の世界 内田樹 文藝春秋 1,650
同志少女よ敵を撃て 逢坂冬馬 早川書房 2,090
絞め殺しの樹 河崎秋子 小学館 2,200
四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼 上原善広 KADOKAWA 1,980
愛なき世界(上・下) 三浦しをん 中公文庫 748,726
ノースライト 横山秀夫 新潮文庫 935
50歳からの人生が変わる痛快!「学び」戦略 前川孝雄 PHPビジネス新書 990
あなたの顔には99%理由がある 相貌心理学で学ぶ顔のセルフマネジメント 佐藤ブゾン貴子 河出新書 935

週刊新潮「Bookwormの読書万巻」: 12/23 号 15冊 
死体格差 異状死17万人の衝撃 山田敏弘 新潮社 1,650
あなたに安全な人 木村紅美 河出書房新社 1,837
残月記 小田雅久仁 双葉社 1,815
筑紫哲也NEWS23』とその時代 金平茂紀 講談社 2,200
病んだ言葉 癒やす言葉 生きる言葉 阿部公彦 青土社 2,200
戦場の希望の図書館 瓦礫から取り出した本で図書館を作った人々 デルフィーヌ・ミヌーイ 東京創元社 990
戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊 モリー・グプティル・マニング 創元ライブラリ 1,100
テヘランでロリータを読む アーザル・ナフィーシー 河出文庫 1,672
こころの熟成 老いの精神分析 ブノワ・ヴェルドン 文庫クセジュ 1,320
新装版 天声美語 美輪明宏 講談社 1,870
女系の教科書 藤田宜永 講談社文庫 880
1日1話 自分を強くする 成功の教科書 365 児玉圭司 飛鳥新社 1,800
奈落の底から見上げた明日 照ノ富士春雄 日本写真企画 1,650
視えない線を歩く 石戸諭 講談社 1,650
ドストエフスキーの預言 佐藤優 文藝春秋 3,080

週刊文春「文春図書館」: 12/23 号 16 冊 
同志少女よ、敵を撃て 逢坂冬馬 早川書房 2,090
死者の力 津波被災地「霊的体験」の死生学 高橋原、堀江 宗正 岩波書店 2,640
三好一族 戦国最初の「天下人」 天野忠中公新書 902
犠牲者の犠牲者 ボー・スヴェーンストレム ハーパーBOOKS 1,430
最後の審判 ロバート・ベイリー 小学館文庫 1,210
2040年の未来予測 成毛眞 日経BP 1,870
メルケル 世界一の宰相 カティ・マートン 文藝春秋 2,475
トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉 ボエル・ヴェスティン フィルムアート社 4,180
神曲 川村元気 新潮社 1,705
遊廓と日本人 田中優子 講談社現代新書 880
エラー 山下紘加 河出書房新社 1,672
沼の中で不惑を迎えます。 輝くな!アラフォーおっかけレズビアン 竹内佐千子 集英社 1,540
六人の嘘つきな大学生 浅倉秋成 KADOKAWA 1,760
アイドル保健体育 竹中夏海, 高岡洋詞/川上健太他 CDジャーナルムック 1,650
ルーティーンズ 長嶋有 講談社 1,650
アンソーシャル ディスタンス 金原ひとみ 新潮社 1,870

週刊エコノミスト「Book Review」: 12/21 号 6 冊 
中国経済は強い そのシステムとポストコロナの世界経済 古島義雄 晃洋書房 3,300
思いがけず利他 中島岳志 ミシマ社 1,760
刑務所の精神科医 治療と刑罰のあいだで考えたこと 野村俊明 みすず書房 2,970
アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か これからの経済と女性の話 カトリーン・マルサル 河出書房新社 2,310
いちばんやさしい金融リスク管理 佐々木城夛 近代セールス社 1,980
夫婦別姓 家族と多様性の各国事情 栗田路子ほか ちくま新書 1,034

週刊東洋経済「話題の本」: 12/18 号 9 冊 
魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣 石井妙子 文藝春秋 2,090
PLGプロダクト・レッド・グロース ウェス・ブッシュ ディスカヴァー・トゥエンティワン 2,310
新型コロナと向き合う「かかりつけ医」からの提言 横倉義武 岩波新書 946
私の親鸞 孤独に寄りそうひと 五木寛之 新潮選書 1,485
金融庁戦記 企業監視官・佐々木清隆の事件簿 大鹿靖明 講談社 1,980
代表制民主主義はなぜ失敗したのか 藤井達夫 集英社新書 946
歴史修正主義-ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで 武井彩佳 中公新書 924
60歳からの教科書 お金・家族・死のルール 藤原和博 朝日新書 935
日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界 国立国語研究所幻冬舎新書 1,012

朝日新聞: 12/18 日 24 冊 
心理的安全性のつくりかた 石井遼介 日本能率協会 1,980
夏の終り 瀬戸内寂聴 新潮文庫 506
蘭を焼く 瀬戸内寂聴 講談社文芸文庫 古書
場所 瀬戸内寂聴 新潮文庫 古書
アリ・スミス 新潮クレストブック 2,530
鴨川ランナー グレゴリー・ケズナジャット 講談社文芸文庫 1,650
ケルト人の夢 マリオ・バルガス=リョサ 岩波書店 3,960
ぜんぶ 愛。 安藤桃子 集英社インターナショナル 1,650
アルタイの片隅で 李娟 インターブックス 2,860
夜が明ける 西加奈子 新潮社 2,035
ジャズ シーン エリック・ホブズボーム 績文堂出版 4,620
漢文ノート 文学のありかを探る 齋藤希史 東京大学出版会 2,970
もう生まれたくない 長嶋有 講談社文庫 715
1R1分34秒 町屋良平 新潮文庫 539
喉の奥なら傷ついてもばれない 宮木あや子 集英社文庫 660
ルース・B・ギンズバーグ名言集 新しい時、新しい日がやってくる ルース・B・ギンズバーグ 創元社 1,650
わたしは「セロ弾きのゴーシュ中村哲が本当に伝えたかったこと 中村哲 NHK出版 1,760
神辺先生の当直ごはん 1 能一ニェ、ちんねん KADOKAWA 726
夫婦別姓 家族と多様性の各国事情 栗田路子ほか ちくま新書 1,034
ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル 佐藤大幻冬舎新書 1,034
ドイツ・ナショナリズム 今野元 中公新書 1,056
江戸の学びと思想家たち 辻本雅史 岩波新書 968
暗記しないで化学入門 新訂版 電子を見れば化学はわかる 平山令明 講談社ブルーバックス 1,100
堕落論 坂口安吾 新潮文庫 572

以上

 

「岸惠子自伝  卵を割らなければ、オムレツは食べられない」を読みました

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岸惠子自伝  卵を割らなければ、オムレツは食べられない   岸 惠子 (著)  岩波書店

1932年生まれの岸惠子は私の母世代に属するお人で、草笛光子が高校の同級生だったそうで、ハリウッドで言えばエリザベス・テイラーも同年生まれである。ちなみに、マリリン・モンローが1926年、オードリー・ヘプバーンが1929年生まれで、みな私の母親世代の女優たちある。

私が物心ついたころ、岸はフランスの映画監督と結婚しパリで暮らす遠い存在の伝説的な女優だった。大ヒット映画「君の名」や「雪国」は観たこともなかった。

彼女がフランスと日本を頻繁に行き来するようになったのは、戦後の平和な日本が国際的に認知されるようになったころと時を同じくし、彼女のさまざまな家庭の事情や映画出演やそれ以外の仕事が増えたことによるものだったようだ。

そのころから、テレビ媒体に多く顔を出す女優で文化人としてフランス語を操る華やかな岸惠子をよく目にするようになって、カッコいい国際人だなあと憧憬の念を抱いて彼女を見ていた。

その彼女の今日までを、岸惠子側から見た世界が本書に詰め込まれている。こちら側から見えない、もうひとつの岸惠子、別世界に暮らす彼女の生活が見えてくる。

予め知っていたことや想像できていた部分もあるにはあるが、事実上初めて彼女に接することになったので、彼女の個人的な生活を半ば下司な覗き見趣味を満足させるものでもあった。

パリの華やかで冷ややかで複雑な上流階級での岸惠子の暮らしぶりもさることながら、ジャーナリスト岸惠子が接した中東やアフリカの緊迫した生々しく厳しい現実も興味深かった。

女優然としていれば、セーヌ川の流れるところで絵になるにもかかわらず、よせばいいのにイランやイスラエルセネガルに取材に行き怖い目に遭うのだった。

「卵を割らなければ、オムレツは食べられない」というフランス風のおしゃれな言い回し、日本流で言うと「撒かない種は生えない」「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という無粋な言い回しと同じような意味らしいのだが、本書は昭和の初めから90年近くを生きている日本の著名で自由な女性が、節目節目でエイヤッといくつかの卵を割ってきたことの一代記である。

ただし、オムレツを食べる前に卵を手落として割ってしまったような出来事(ほほえましいことと恐ろしいこと)も正直に綴られていてさわやかなのであった。

 

彼女の代表作、市川崑監督の素晴らしい映画「おとうと」のレビュー。

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今週 書評で取り上げられた本(12/6~12/12 週刊10誌&朝日新聞+α)全104冊

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毎週日曜日は、この一週間に書評に取り上げられた本を紹介しています。今が旬の逸品といえるおすすめ品です。書評の内容については各誌をご覧ください。

今週の書評本掲載された媒体タイトル・著者・出版社・税込価格)

週刊朝日「週刊図書館」: 12/17 号 7 冊 
人生のBGMはラジオがちょうどいい 春風亭一之輔 双葉社 1,760
二千億の果実 宮内勝典 河出書房新社 2,475
父の暦 谷口ジロー 小学館 3,000
坊っちゃん』の時代 谷口ジローコレクション6 谷口ジロー, 関川夏央 双葉社 3,000
月夜の森の梟 小池真理子 朝日新聞出版 1,320
魚にも自分がわかる 動物認知研究の最先端 幸田正典 ちくま新書 990
もう空気なんて読まない 石川優実 河出書房新社 1,694

サンデー毎日「SUNDAY・LIBRARY」: 12/19 号 9 冊 
独身偉人伝 長山靖生 新潮新書 814
小津安二郎 晩秋の味 尾形敏朗 河出書房新社 2,475
道具と料理 相場正一郎 millebooks 1,320
政治家失言クロニクル TVOD Pヴァイン 1,980
プカプカ 西岡恭蔵 中部博 小学館 1,980
ルーティーンズ 長嶋有 講談社 1,650
少女たちの戦争 中央公論新社中央公論新社 1,430
お楽しみはこれもなのじゃ 漫画の名セリフ みなもと太郎 河出文庫 990
アルバイトの誕生 学生と労働の社会史 岩田弘三 平凡社新書 924

女性自身「今週の本」: 12/21 号 4 冊 
笑うマトリョーシカ 早見和真 文藝春秋 1,870
不思議な山名 個性の山名 山の名前っておもしろい! 大武美緒子、中村みつを 実業之日本社 1,100
米澤屋書店 米澤穂信 文藝春秋 1,870
素晴らしきお菓子缶の世界 中田ぷう 光文社 1,760

女性セブン「セブンズライブラリー」: 1/1 号 4 冊 
世界一まぎらわしい動物図鑑 そっくりなのにぜんぜんちがう 今泉忠明 小学館 1,320
神曲 川村元気 新潮社 1,705
モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 内田洋子 文春文庫 935
平場の月 朝倉かすみ 光文社文庫 748

週刊現代「日本一の書評」: 12/11 号 7 冊 
吾妻おもかげ 梶よう子 KADOKAWA 1,980
黄金旅程 馳星周 集英社 1,980
同志少女よ敵を撃て 逢坂冬馬 早川書房 2,090
日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界 国立国語研究所幻冬舎新書 1,012
嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか 鈴木忠平 文藝春秋 2,090
ベルリンに堕ちる闇 サイモン・スカロウ ハヤカワミステリ文庫 1,562
人新世の「資本論 斎藤幸平 集英社新書 1,122

週刊ポスト「ポスト・ブック・レビュー」: 12/17 号 9 冊 
新しい星 彩瀬まる 文藝春秋 1,650
ロシア海軍少尉《ゴローウニン事件》ムールの苦悩 岩下哲典、アンナ リネア・カーランデル 右文書院 2,200
蓬莱の海へ: 台湾二・二八事件 失踪した父と家族の軌跡 青山惠昭 ボーダーインク 2,420
神曲 川村元気 新潮社 1,705
蚤の王 安東能明 中央公論新社 2,090
左遷社長の逆襲 ダメ子会社から宇宙企業へ、キヤノン電子・変革と再生の全記録 酒巻 久 朝日新聞出版 1,760
歪んだ波紋 塩田武士 講談社文庫 858
赤い追憶 阿刀田高傑作短編集 阿刀田高 集英社文庫 726
ロボットと人間 人とは何か 石黒浩 岩波新書 1,034

週刊新潮「Bookwormの読書万巻」: 12/16 号 15 冊 
最強脳 『スマホ脳』ハンセン先生の特別授業 アンデシュ・ハンセン 新潮新書 990
遠き春の日々 ぼくの高校時代 三田誠広 みやび出版 1,650
ビタートラップ 月村了衛 実業之日本社 1,540
世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論 カルロ・ロヴェッリ NHK出版 2,200
送別の餃子 中国・都市と農村肖像画 井口淳子 灯光舎 1,980
日本沈没(上・下) 小松左京 角川文庫 各660
果てしなき流れの果てに 小松左京 角川文庫 858
見知らぬ明日/アメリカの壁 小松左京 徳間文庫 1,320
宗教図像学入門 十字架、神殿から仏像、怪獣まで 中村圭志 中公新書 1,056
バクちゃん 増村十七 KADOKAWA 814
牧水の恋 俵万智 文春文庫 858
手塚治虫は「ジャングル大帝」にどんな思いを込めたのか「ストーリーマンガ」の展開 竹内オサム ミネルヴァ書房 3,850
泉麻人自選 黄金の1980年代コラム 泉麻人 三賢社 2,420
人間晩年図巻 2000-03年 関川夏央 岩波書店 2,090
風街とデラシネ 作詞家・松本隆の50年 田家秀樹 KADOKAWA 2,860

週刊文春「文春図書館」: 12/16 号 14 冊 
骨を引き上げろ ジェスミン・ウォード 作品社 2,860
魚にも自分がわかる 動物認知研究の最先端 幸田正典 ちくま新書 990
新しい星 彩瀬まる 文藝春秋 1,650
大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう ステイホームは江戸で 山本巧次 宝島社文庫 750
リズム・マム・キル 北原真理 光文社 1,980
老いの福袋 あっぱれ! ころばぬ先の知恵88 樋口恵子 中央公論新社 1,540
古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで 柿沼陽平 中公新書 1,056
いつか死ぬ それまで生きる わたしのお経 伊藤比呂美 朝日新聞出版 1,980
哲学の蠅 吉村萬壱 創元社 2,200
翼の翼 朝比奈あすか 光文社 1,760
思いがけず利他 中島岳志 ミシマ社 1,760
三流のすすめ 安田登 ミシマ社 1,760
歴史修正主義-ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで 武井彩佳 中公新書 924
問題の女 本荘幽蘭伝 平山亜佐子 平凡社 3,080

週刊エコノミスト「Book Review」: 12/14 号 9 冊 
20世紀知的急進主義の軌跡 初期フランクフルト学派の社会科学者たち 八木紀一郎 みすず書房 4,950
百合子とたか子 女性政治リーダーの運命 岩本美砂子 岩波書店 1,980
優しいロボット 松井龍哉 大和書房 2,090
経済がわかる 論点50 2022 みずほリサーチ&テクノロジー東洋経済新報社 1,980
地銀消滅 高橋克英 平凡社新書 946
老人支配国家 日本の危機 エマニュエル・トッド 文春新書 935
ペイント イヒヨン イーストプレス 1,650
サハマンション チョ・ナムジュ 筑摩書房 1,650
差別はたいてい悪意のない人がする キム・ジヘ 大月書店 1,760

週刊東洋経済「話題の本」: 12/11 号 10 冊 
四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼 上原善広 KADOKAWA 1,980
ビルマ 危機の本質 タンミンウー 河出書房新社 3,520
歴史認識を問う 天日隆彦 晃洋書房 2,640
東京の美しい図書館 立野井一恵 エクスナレッジ 1,760
「海の民」の日本神話 古代ヤポネシア表通りをゆく 三浦佑之 新潮選書 1,595
死体格差 異状死17万人の衝撃 山田敏弘 新潮社 1,650
入試改革はなぜ狂って見えるか 物江潤 ちくま文庫 880
マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か 杉田俊介 集英社新書 1,012
農業フロンティア 越境するネクストファーマーズ 川内イオ 文春新書 968
野蛮な大学論 酒井敏 光文社新書 836

朝日新聞: 12/11 日 15 冊 
N 道尾秀介 集英社 1,870
ま・く・ら 柳家小三治 講談社文庫 765
落語家論 柳家小三治 ちくま文庫 880
柳家小三治の落語 全9巻 柳家小三治 小学館文庫 各550~618
NFTの教科書 ビジネス・ブロックチェーン・法律・会計まで デジタルデータが資産になる未来 天羽健介、増田雅史 朝日新聞出版 1,980
早すぎた男 南部陽一郎物語 時代は彼に追いついたか 中嶋彰 講談社ブルーバックス 1,320
頭山満 アジア主義者の実像 嵯峨隆 ちくま新書 924
価値を否定された人々 ナチス ドイツの強制断種と「安楽死 中野智世, 木畑和子他 新評論 3,300
虚空へ 谷川俊太郎 新潮社 1,760
マレー素描集 アルフィアン・サアット 書肆侃侃房 2,200
味の台湾 焦桐 みすず書房 3,300
渡された言葉 わたしの編集手帖から 井上一夫 本の泉社 1,500
シリア・サンクション ドン・ベントレー ハヤカワ文庫 1,386
だから殺せなかった 一本木透 創元推理文庫 792
殺し屋、続けてます 石持浅海 文春文庫 814

ダ・ヴィンチ: 1月号 今月の絶対はずさない!プラチナ本
 猫と生きる。 猫沢エミ 扶桑社 1,760

以上

ジョン・レノンの命日に彼のリードボーカルを聴く

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1980年12月8日、ジョン・レノンは40年の短い生涯を終えました。

ということで 彼のリードボーカル曲のいくつかを聴くことにします  黙 祷

 

Twist And Shout 

 

I Should Have Known Better



Nowhere Man



 Don't Let Me Down



A Day In The Life



Come Together


Happy Xmas (War Is Over)