岩波書店が「私たちと戦争──ともに考えるために」とした岩波新書フェアを開催中です。
「強さを競うのではなくお互いの弱さを見つめ合うこと、武力で物事を解決せずに辛抱強く対話を続けること、いま私たちに必要とされているものは何か、読者の皆さまとともに考えるための30タイトルを選びました。」ということで、多くのブックストアで名著30点が一堂に並んでいるようです。
2022年にピッタリの素晴らしい試みだと思います。
戦争と書籍は、人類史にとって対極的な存在だと思います。
とはいえ、恥ずかしながら30タイトルのうち私は一冊も読んでいないことが判明しましたので、まんまと岩波新書フェアの上得意客候補の一人となってしまいました。
以下のそのタイトルをご紹介します、秋の夜長の友として一冊手に取ってみてはいかがでしょう。
異文化理解 青木 保 著 定価:880円
シリーズ 日本近現代史 5 満州事変から日中戦争へ 加藤陽子 著 定価:946円
民族とネイション ナショナリズムという難問 塩川伸明 著 定価:946円
生きて帰ってきた男 ある日本兵の戦争と戦後 小熊英二 著 定価:1,078円
近代日本一五〇年 科学技術総力戦体制の破綻 山本義隆 著 定価:1,122円
独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 大木 毅 著 定価:946円
アメリカの制裁外交 杉田弘毅 著 定価:924円
ジョージ・オーウェル「人間らしさ」への讃歌 川端康雄 著 定価:968円
ヒトラー 虚像の独裁者 芝 健介 著 定価:1,276円
歴史とは何か E.H.カー 著/清水幾太郎 訳 定価:946円
従軍慰安婦 吉見義明 著 定価:924円
社会的共通資本 宇沢弘文 著 定価:968円
シリーズ日本近現代史6 アジア・太平洋戦争 吉田 裕 著 定価:946円
憲法への招待 新版 渋谷秀樹 著 定価:924円
日本は戦争をするのか 集団的自衛権と自衛隊 半田 滋 著 定価:814円
二〇世紀の歴史 木畑洋一 著 定価:1,078円
国際人権入門 現場から考える 申 惠丰 著 定価:880円
東京大空襲 昭和20年3月10日の記録 早乙女勝元 著 定価:858円
いま平和とは 人権と人道をめぐる9話 最上敏樹 著 定価:902円
平和構築 アフガン、東ティモールの現場から 東 大作 著 定価:946円
民族紛争 月村太郎 著 定価:880円
フォト・ドキュメンタリー人間の尊厳 いま、この世界の片隅で 林 典子 著 定価:1,144円
集団的自衛権と安全保障 豊下楢彦・古関彰一 著 定価:902円
対話する社会へ 暉峻淑子 著 定価:990円
習近平の中国 百年の夢と現実 林 望 著 定価:902円
在日米軍 変貌する日米安保体制 梅林宏道 著 定価:968円
戦争をよむ 70冊の小説案内 中川成美 著 定価:836円
陰謀・暗殺・軍刀 外交官の回想 森島守人 著 定価:880円
https://www.iwanami.co.jp/news/n49662.html
岩波新書フェア「私たちと戦争──ともに考えるために」
《ロシアによるウクライナ侵攻によって、私たちは「戦争」の惨禍に向き合わざるを得ない状況に陥っています。なぜこのようなことが起きたのか、どうすれば終わらせることができるのか──。日中戦争開始の翌年、時局に抗する批判的精神と良心的行動の糧となるべく、岩波新書は創刊されました。本を読み、知識を広めて深く思考することから、当時の人びとは希望を紡ぎ出したはずです。
強さを競うのではなくお互いの弱さを見つめ合うこと、武力で物事を解決せずに辛抱強く対話を続けること、いま私たちに必要とされているものは何か、読者の皆さまとともに考えるための30タイトルを選びました。
(2020年10月28日小社出庫)》