しあわせの径~本とアートと音楽と

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「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」壮絶ないじめと復讐劇

韓国ドラマの面白そうなものを探す手立てのひとつとして、韓国のゴールデングローブ賞とも言われる「百想芸術大賞」での受賞作から面白ドラマを仕入れるという私の情報収集方法があります。

Youtubeで偶然に知った「百想芸術大賞」ですが、2023年の5月にその発表式がありました。今年で59回を数える大賞でした。

で、その中で多くの賞を受章したのが、すでに私が楽しんでいた「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」と、まだ未視聴の「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」でした。

「ザ・グローリー」は、テレビ部門の作品賞、主演女優が女性最優秀演技賞、助演女優が女性助演賞を受賞し、Netflixを通じて2022年に世界で最も見られたドラマだったそうです。
そこで、Netflixで「ザ・グローリー」を見ました。

主人公の女子高校生がいじめにあって高校を退学することを余儀なくされ、建築士の夢もあきらめざるを得なくなり、大人(36歳)になってその復讐をするというのがあらすじでしたが、その復讐劇が想像を絶するものでした。

主人公のいじめられ方がひどいもので、「これは復讐されても仕方がない」と視聴者を思わせるものとなっていて、痛快な復讐劇が世界中を楽しませたのかなと想像します。

俳優たちの演技が見事で、とりわけ、いじめ役の男女5人がものすごい力演を見せてくれます。

おそらく今の日本の俳優がああいった壮絶ないじめ役を演じると、高度な演技をしているにもかかわらずそれを認められずに、あいつらは性格が悪いに違いないと多くの人の思い違いから、俳優キャリアに傷がつくのだろうと思います。なので言わば汚れ役には付きたくないと思うことも仕方ないかもしれません。

でも、韓国のみならず欧米など海外の俳優たちは演劇学校や大学や舞台などで演技の基礎と心構えが身についているようで、与えられた役になり切るところが素晴らしいと思います。

身も心も役になり切る、ヘアスタイルや表情や風貌も含めた「演技」を研ぎ澄ますことが、俳優の魂だと心得ているところが素晴らしいのです。

ことほどさように、いじめ役を演じたイム・ジヨンは助演女優賞を受賞しましたが、納得の受賞だと思います。

「ザ・グローリー」、シーズン1と2合わせて全16話、制作費も多く提供されているでしょうが、隅々まで行き届いた脚本で、わが家では2週間くらいで見終わりました。良きエンタメドラマでありました。

ということで、このドラマを世界中の人が見て、地上から凄惨ないじめとそのための復讐が消えてなくなることを祈っています。

助演女優 イム・ジオン


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