私の中ではいまのところ「梨泰院クラス」韓国ドラマのナンバー1ですが、その主人公の相手役を務めたキュートな女子キム・ダビのNETFLIX新作「その年、私たちは」を全編観ました。「梨泰院クラス」で、私のように彼女のファンになった人たちは多いと思うのですが、このドラマでは少し毒が排除され知的なキャリアウーマンを演じています。
もう一人の主人公は、あの「パラサイト 半地下の家族」で準主演の家族の長男で豪邸の家庭教師役を務めたチェ・ウシク。イラストレーターとして才能があるのになぜかグダグダしている青年の役で、マッチョでない主人公というのが少し面白い設定で、魅力的な青年役を演じています。
主人公二人は高校の同級生で、学年1の優等生女子高生と学年最下位の男子高校生がやがて恋人同士になり、別離を経験し、仕事の関係で再会を果たしたところから物語は始まっていきます。
韓流に限らず、ドラマはとりあえず第一話を試してみてその後を(継続して観るか)決めようとするのですが、韓流は「つかみ」が絶妙にうまいのでしょうか、いまのところ途中で私たちに却下されたドラマはありません。
主人公二人がチャーミングで、暗い過去を持つ生い立ちや育ちが画面上に影を落とす部分もあるのですが、二人の清潔でさわやかな感じが心地よいドラマになっていました。
どちらも、マスクが地味だけど表情に嫌みがなくてスタイルもいい「愛されキャラ」なので、そりゃ魅力あるドラマが仕上がるわなという感じでしょうか。
主人公の周辺の老若男女も、いろいろ過去があったり現状に悩みがある人たちなのですが、脚本家のコミカルで明るくて巧みなセリフを持たされてみな前向きで活力あるドラマ全体のイメージ作りに貢献しています。
「いろいろ過去があったり現状に悩みがある人」というのは普遍的な人間像なので、「それでも前向きに生きていく」という素朴なテーマがなかなか好ましいドラマだと思いました。
Youtubeでこのドラマのメイキングを見ましたが、楽しそうな撮影現場でした。また、主にキム・ダビは、リハーサルで積極的に監督に細かい疑問や意見具申をしていて、入念な画面作りに彼女の怠りないプロの一面を見ることができました。
韓国では、1月25日までテレビで放送されていたそうで、少し遅れてNETFLIXで配信された本作は、人気度で「日本の総合3位」((2/9現在)に位置しています。全編で16話×60分と少し長いドラマですが、わが夫婦(合計年齢130歳)は、この青春群像劇をぺろりと軽く平らげてしまいました。