しあわせの径~本とアートと音楽と

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NY・マンハッタンの新駅に草間彌生とキキ・スミスの壁画が常設展示されます

ニューヨークとロングアイランドを結ぶロングアイランド鉄道(LIRR)の新駅「グランド・セントラル・マディソン」が今年の12月に開業されるそうです。

これは歴史的なプロジェクトだったそうで、新駅は2フロアあり、8つの線路と4つのホーム、25の店舗で構成されるそうです。入り口は6つあり、Wi-Fiも完備されているようで、6万5030平方m(東京ドームの1.4倍の広さ)の大規模なプロジェクトにかかる費用は、111億ドル(約1兆4,425億)なのだそうです。

美術手帖によりますと、この新駅に掲げられる壁画に、草間彌生キキ・スミスの作品が選定されたそうです。

https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/26186
《今年12月に開業予定の新たなターミナル「グランド・セントラル・マディソン」。そこで、草間彌生アメリカ人アーティストのキキ・スミスによる大規模インスタレーションがコミッションされ、常設展示されることが発表された。
「競争的なアーティスト選定プロセス」を経て草間とスミスが選定され、最終選考では、「建築デザインとロングアイランド鉄道通勤者のためのターミナルとしての将来の用途に対応した、ターミナル全体のサイトスペシフィックな提案」が求められたという。
 作品の詳細はまだ明らかにされていないが、ニューヨーク・タイムズによると、両アーティストは床から天井まで合計200平米以上のモザイク画を制作し、そのうちのひとつは長さ30メートルにも及ぶという。》

何ともカッコいい喜ばしいニュースで、新駅のオープン時に合わせて制作された作品なんだそうで、もう今ごろは新駅に設置されているかもしれません。

草間彌生は、展覧会に出かけてこともあり(今調べたらもう10年も前だった)世界的に著名な日本の現役アーティストですが、それでも「競争的なアーティスト選定プロセス」を経て選ばれたことが何だか自分のことのように自慢であります。https://toship-asobi.hatenablog.com/entry/65555054

彼女はすでにご高齢ではありますし、長年統合失調症の治療を続けられていますが、途切れることなく活躍の場が提供され続けていて素晴らしいことだと思います。

草間と同時に選定されたアーティスト、キキ・スミスという方は存じ上げなかったのですが、1954年のドイツ生まれのアメリカの芸術家だそうです。

彼女の作品は絵画や立体作品など実に多彩で、絵画作品は柔らかな風合いが通底している作品群なのですが、妖しさや激しさも同時に持ちあわせたものも少なくない気がします。

草間の新駅の作品は絵画作品でしょうが、キキ・スミスの方は壁に設置された立体オブジェ作品かもしれませんね。いずれにせよ、楽しみなことであります。

ということで、キャリアも実力もあるふたりのアーティストの巨大な作品がもうすぐお目見えするという、なんとも平和なマンハッタン新駅界隈のお話でした。

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